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1~2歳頃で気をつけることは

 1~2歳頃になると乳幼児歯科検診が始まります。この時期から、当院でも来院される患者さんが増えてきます。歯も次々に萌えてきて、このころになると歯磨きなどに悩む保護者も多いと思います。通常の歯科検診、クリーニングも大切ですが、「食」に関する疑問や悩みが出てくる時期でもあります。今回も歯科医師としての目線から考えていきたいと思います。
6~12ヶ月になると母乳から離乳食になります。離乳食になるということは、身体を大きくするための咀嚼のトレーニングをするということになるということは以前も書かせて頂きました。赤ちゃんにとって初めて食物を入れる行為で、乳児嚥下から成人嚥下への移行期でもありますので、とても軟らかい食べ物が中心となります。
 1~2歳時なると離乳食からステップアップして「食」に対して様々な問題点が出てきます。

例えば

1.食べむらがある
2.食べない
3.食べ過ぎる(食べさせて良い量がわからない)
4.甘いおやつをほしがる

などの問題があります。上記の事を歯科医院でお話しすると「歯科で食べ物の話?!」「食べているからOK!」「悩んでいない!!」と思う方もいるかも知れませんが、噛む力および口の機能は勝手に育ちません。
 「食」については「咬合・姿勢」も大切となってきます。食事中にテレビをつけている家庭も要注意です。理由としてテレビを見ながら食事していると、顔がいつも横に向いているため、横向きで左右バランスよく噛むことは難しいからです。食事姿勢も大切で、しっかりと足をついて食事でできる椅子を用意するのが良いでしょう。逆に床に足がつかないと上半身が不安定になります。御自身でやってみると理解できると思います。食材も大きく調理していくのも大切です。前歯を使ってかじりとることや自分で飲み込める一口量を学習するという意味合いもありますし、前歯で食べ物をかじり取ることで口唇閉鎖や上顎骨への成長刺激になります。
 前歯だけでなく乳臼歯も萌えてくるのがこの時期です。この時期に獲得すべき乳臼歯の臼磨運動へ繋がる動きが少ないと、食べ物を臼歯へ運ぶ舌の運動も少なくなり、低位舌の原因にもなります。舌圧が少ないと上顎は狭窄歯列になり、下顎も乳臼歯の舌側傾斜により狭窄する可能性があります。
子どもの成長は環境に大きく影響されます。歯磨きに関して難しいときもあると思いますが、唇のヒダに注意して磨いてあげれば慣れてくると思います。大事な時期ですので、歯磨きはしっかりしてあげて下さい。
同じ話になりますが、食べやすい食事より、少し大きめに切った野菜や果物を前歯を使ってかじれるようにしてあげて下さい。それだけでも上顎骨の成長刺激になると思います。

*臼磨運動:臼歯に食べ物をのせて歯ですり潰すような食べ方
*乳臼歯の萌出時期の目安:第1乳臼歯 1歳6ヶ月頃 第2乳臼歯 2歳頃

 

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